ケニア生活/社会を回すためのガソリン(202001-③)

こんにちはー。今日はちょっと本音を書きます。

<今月の出来事 ③>

今いる縫製工場は、皆とても良く働いているなーと感じています。マネージャーが無茶苦茶怒っていたり、効率の悪いところは多々目につきますが、限られたスペース内で色々と工夫をしていますので将来的には伸びていくと感じています。

ただし、経営はそれだけでは上手くいかないのでしょう。特にケニアに住んで、仕事以外の生活で感じるのは「明日やる」っと言っても実際はやらない事です。日本で言うところの「善処します(=恐らくやらないので期待しないで下さい)」と同じ意味です。やるのが当たり前のことに対してもそうで、社会全体がそれを「ケニア文化」として問題視しておらず文句を言う人はいません。そこが変わらないと工業化は無理だと感じています。

輸出の事務手続きには「賄賂なし:3日待たされる、賄賂あり(50,000円):1時間ですむ」みたいです。以前の私は賄賂を渡すと業務が早いことに対して「ケニアの事務員って、なんてお金に汚いんだ」と正義感や倫理感を振りかざして怒りを覚えていましたが、最近は「元来あまり真面目に業務に取り組まない社会の人」に無理やりにでもテキパキした業務をやらせるためには「賄賂ぐらい渡さないと無理」と考えるようになりました。ある意味エンジンを回すガソリンみたいなもので、ガソリン無しではエンジンは回らないのが実情だと思います。どれくらいのガソリンが必要なのかは、それぞれの国や文化によって違うのでしょうが、いづれにしろゼロでは回って行かないんだろうと考えるようになりました。

縫製工場は毎月5日が給与支給日ですが、支給遅延が起こっており、今日10日現在でも支払われていません。よって、昨日から作業員がサボタージュしていて現場作業が止まっています。やっぱり経営するって難しいんだろうと感じました。賄賂も払えるぐらいの資金力がないとケニアでは回っていかないのではないかと今回の件で思いを強くしました。私は運が良かったのか、日本でこんな経験を見聞きしたことがなく、事の成り行きを見ているしかありませんが、ほんとどうなるのかと思うこの頃です... もう直ぐ帰国かなぁ~ (-_-;)

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