日本・熊本生活/最近読んだ本(202207‐①)

先日読んだ本について書きまーす。久しぶりの読書でした。しかも素晴らしすぎる内容でした (^-^;/

<今月の出来事 ①>

読み物はネットニュースばかりで、本を読むことがめっきり減っています。先日、久しぶりに新書を読みました。新書と言っても2013年発行で「反省させると犯罪者になります(岡本茂樹)」と言うちょっと変わった書名です。いやー、読み始めて数ページでびっくりし、一気に読んでしまいました。概略は下記のとおりです。

・犯罪者に対する教育は「罪に向き合って反省してもらい、そのことが再犯防止になる」と言う考え方だけれど、「被害者にも非があるだろうーと全く反省していない加害者にとっては効果がない」と考えられる。また検挙された初期に反省を口にする人は、情状酌量を得ることや世間の批判を和らげることが目的になっており、かえって、被害者や罪に対して真摯に向き合う気持ちを阻害することが多いい。

・加害者が自分の犯した罪に対して反省をする段階に進むためには、加害者本人が持っている「事件を起こすずっと前から抱いている被害者意識」「幼少期の寂寥感」を吐き出して、罪を犯すようになった真の原因と向き合うことが必要で、安易な反省ではなく、まずはそこからスタートすることが一番大事。

・犯罪者への支援は「反省することを求めず」、「犯罪者側の抱いている本音を語ってもらい」、その本音を吐き出した後に「被害者に対する気持ちを、再度考えてもらう」ことをしないと、いつまで経っても「被害者意識」や「幼少期の寂寥感」から抜け出せなく、心からの反省に繋がらない。

・支援者と一緒に上記に取り組みながら、お互いの信頼関係を築き、最終的には「自分自身の弱音も時には吐いて、困った時には他人に頼ることをやっても良いんだ」と考えることが出来るようになれば、周りの人への信頼感を持つことが出来、社会の中で孤立して再犯を犯すことを防ぐことが出来る。等など、、、

いやーびっくりしました。天動説を信じていた人が、地動説(提唱:ガリレオ)にビックリしたことと同じぐらいの衝撃です。著者の岡本茂樹さんもガリレオさん同様に、現実を色眼鏡なく見てみると「今までの常識とは違うけど、これだろー」となったのでしょう。こう言う本を書ける作者は実直さと現実に向き合う姿勢が素晴らしいと感じました。

みなさんにもお勧めします(^-^;。